仏陀の教えに“三毒”(貪・瞋・癡:とん・じん・ち)という煩悩がございます。
貪 とん : 必要以上にむさぼり求める心。
瞋 じん : 怒りの心。
癡 ち : 道理をわきまえない愚かな心。
仏陀によれば、三毒は最も克服すべき煩悩のtop 3だそうです。
本年の2015年は、空海の開いた真言宗総本山の高野山が開創1200年を迎えた年です。
空海の説く“密教”は、仏の真実の言葉(真言)を知るために、ひじょうに厳しい修行を行います。半端無い苦行だそうです。
この非常に厳しい修行を終えることにより、三毒ふくめあらゆる煩悩に惑わされない心が得られるそうです。
しかし2年前の2013年、真言宗に悲しいお家騒動が勃発しました。
2013年の宗会で巨額の資金運用の実態が明るみになったのです。
宗務総長の指示で何とお布施が株や外国の通貨に投資され、結果含み損が何十億にも膨れ上がったそうです。
宗務総長が辞任し宗会が解散する、というトンデモ事件となってしまいました。
株に無知の人間がお布施を使って投資しまくるというのは明らかに無謀であり、また信者に対する冒瀆です。
そんなことは凡人の私でもわかるダメなことです。
しかし、ここで私は別の疑問が浮かんできます。
なぜ周囲の僧侶は宗務総長の無謀な投資を止められなかったのでしょうか?
止めない周囲は、トップよりもっとおかしいのではないでしょうか?
もしや、無謀な投資をしてもらった方が周りが得をするスキームがあり、意図的にトップを持ち上げていたのかも・・・
要は、飼いならしていた、のかも・・・
おそろしい邪推が私の頭の中を駆け巡ります。
そうでなければ、普通周りが絶対に無謀な投資は止めるでしょう。
・・・・・・・・・
同じような話が医療界にもいっぱいあります。
“こんなスキームだいじょうぶか?だれも止めないのか?”というような、砂上の楼閣のような病院がポコポコ建設されています。
明らかに平衡感覚を失っている事業、そしてオーナー筋・・・
だれも止めない周囲・・・
“おぼうさんもおいしゃさんも にんげんだもの ゆるしてあげなよ みつを”
でさっぱりとは締めくくれませんね~
気を付けないと、私自身も大変なことになるな・・・
最近、そう自分にささやいています。